私がこの「蔵元便り」を始めて１年が過ぎ、改めて読み返してみると気が付くのは�@稚拙な文章、�A幼稚な私、�B息子とのできごと　ばかりが目立ち、大きなタイトルを謳っている割にはたいしたことは書けていません。最近ウルトラマンばかりですもんね。息子の話とウルトラマンが多くなってしまったのは、日々成長し（幼稚園に入ってさらにパワーアップ！）私たちを驚かせてくれる彼の目は「どこに、どう向き、どう感じる」のか、憧れのウルトラマンは彼の心にどんな変化をもたらすのか、いたずら小僧とウルトラ小僧の先輩として彼を見守りたいと思ったからです。また、ふとした時に笑いや、安らぎをくれる子供たちのしぐさも、どこかに残しておきたかったこともあります。当初は私が「見たもの」のはずだったテーマは、いつの間にか子供の目を通しての「見たもの」「感じたもの」になってしまいました。
　
　で、今月もウルトラマン。（結局は私がウルトラマン大好き）
　
　幼稚園に行くようになって、いろいろなことを急激に吸収している息子が先日、遊びの最中に転んで泣く妹の肩に手を置き、「アヤ（娘、彼の妹）勇気を出してごらん。」と言ったり、こちらに来ていたじーじ（私の父）との別れ際に泣く妹の両手を取り、「大丈夫だよ、アヤはきっとウルトラマンになれるから。」と言っていました。いいぞ、君はもう立派なウルトラマンだ。「思いやりの心」を身に付けた君の胸には、青く光る勇者のしるしが輝いているよ。

　そんな息子が「お父さん、ボクはゾフィー（ウルトラ兄弟の長兄）みたいになって、アヤやユウやシュンたち（私の弟の子供。ちなみに星座はしし座で双子。アストラおじさんの子供だからかな？）を守るんだ！」と言い出しました。いろいろなウルトラマンシリーズのビデオやＤＶＤを観て、弟たちが苦しいときに現れるゾフィーのように強く、優しくなりたいと思ったようです。
　「頼れる兄貴」ゾフィーは私も憧れていました。冷静沈着で統率力に優れ、弟たちがピンチの時には駆けつけて、圧倒的な力で悪を倒すゾフィーの姿は私にとって理想の兄貴像でした。そんな、誰もが尊敬する、頼りになる兄になりたいと思っていました。「お父さんもゾフィーになりたかったんだ。」そして、弟や妹、それに友達を守りたかったんだ。「でもなぁ、お父さんはイマイチだったかも知れない（実際この日もついつい飲みすぎたし）。君はがんばって強いお兄さんになるんだ。」そう語る私の言葉に、静かに頷いた彼の瞳の中に、強い決意を感じました。
　さあ行けメビウス！新しい兄弟たちの「尊敬できるお兄さん」になるんだ。君は宇宙の平和を守る、光の戦士ウルトラマンだ。君は悪いヤツと戦うだけじゃなく、みんなの「優しい心」も守るんだ！


　目をそらしてはいけない。地球の未来は今、君たちに託されているのだ。
　君には聞こえるだろ？ジャック兄さん（帰ってきたウルトラマン）の声だ。
　お父さんは、君たちを、世界中の子供を信じているよ。
　君たちに叶えられない「夢」なんてない！たどりつけない「未来」もないんだ！


　最近、耳を塞ぎたくなるような事件が多すぎます。蔵の横を走るＲ１７３をしばらく走ったところで起きた事もそうですし、九州の例のポストの話もそう。小さな命ってそんなに軽いものですか？オトナの勝手な言い訳でどの様にもなるものなんでしょうか？私も、ひとにどうこう言えた義理ではないのかもしれませんが、正直もうウンザリです。だから、子供ってこんなに可愛くって、おもしろくって、たまには叱って、ウルトラマンを信じ、ウルトラマンから強さと優しさをもらった彼らと、もうひとつ大人になりきれていない私の「日常」の「なんでもないこと」を私はここに記していこう、そう（勝手に）決意を新たにしました。

尊敬できるお兄さん

　５月に新発売した日本酒でつくった梅酒「綾梅」が、おかげさまでお客様からご好評をいただいております。本年度生産分は少量のため、７２０ｍｌは完売いたしました。ありがとうございます。
　昨年、リキュールの製造が認可されるのと同時に始まった梅酒造りは、「日本酒だけで漬け込む」のだから、「日本酒の風味を感じられる」ものにしたいと考え、いろいろ工夫しました。まったく初めてのことばかりでしたから、出来あがるまで不安もずいぶんありました。。今回、発売してすぐの完売という結果をいただき、そんな苦労も良い経験になりました。今月は、本年度分の漬け込みが予定されています。よりおいしいものを目指して、気を引き締めて、がんばっていきたいと思っております。
　※３００ｍｌも残りわずかです。ご興味のおありの方は、お早めにご連絡ください。

綾梅絶好調！！