といってもトヨタのトラックでもなければ、つるの剛士のことでもありません。答えは後程・・・。
　息子が幼稚園に通いだしてもう８ヶ月が過ぎようとしています。家の中では威張りたおして、お母さんの言うことも聞かず、生意気なイタズラ小僧ですが、ひとつだけ褒めてあげたいことがあります。それは、幼稚園で朝、通園してくる友達に「おはよう！」と大きな声で挨拶するだけでなく、「○○ちゃんのお母さん、おはよう！」って挨拶ができること。だから休日に買い物に行くと、こちらは知らなくても、息子に声をかけてくれるお母さんがたくさんいます。私たちが教えたわけではないのに、そんなことが自分からできる息子を、ちょっとだけ誇らしく思っています。

　そんな彼を「ダイナミックに遊ぶ子供です。」そう幼稚園の先生は評しました。
　確かに彼の幼稚園での体操着は、同い年の子供たちに比べてなんとなくヤレて見え、もう何年も使っているよう。お母さんももはやあきらめ顔です。でも彼はどこ吹く風で、「ボクはダイナミックだから、ウルトラマンダイナだ！」と逆に喜ぶ始末。彼のズボンの膝はすぐに擦り切れて穴が開き、靴はいつも泥だらけ。近くの小川に魚を取りに行ったときもそう。長靴を履いているのに「そんなのカンケーねぇ！」とばかりにいきなりダイビング。

　うーん、なかなかやるな。

　でも、私はそれでいいと思っています。それは、私自身が３０年前はそうだったから。そしてその頃は、それで普通だったのだから。彼を「ダイナミック」に感じるのは、彼がダイナミックなのではなく、周りの友達がそうではないからだと思います。なんか最近、どこの子も「いい子」で「おりこうさん」に見えませんか？だから、こんな子供がいたっていいと思います。


　君はダイナだ。ダイナミックに遊び、ダイナミックに汚す。ダイナマイトのように爆発して怒ってもいい。ケンカだって時には必要だ。でも、このことは忘れるなよ。君の周りにはたくさんの友達と、君に声をかけてくれるたくさんのお母さんたちがいる。君は「みんながダイ好き」のダイナなんだ。これが一番大事なんだ。これからもみんな仲良く、そしてダイナミックに遊んで、いっぱい楽しいことを経験するんだ。


　子供のころ私は友達や弟を引き連れ、よく山や川で泥だらけになって遊んでいました。イタズラも散々しました。そして、時々それが度を越し、親だけでなく近所のおじさんやおばさんにまで怒られました。でもみんなきちんと謝ったら、笑って許してくれました。それはお金を払ったって、遠くに出かけたって得ることのできない、あの時、あの場所で、あのメンバーだったから、そしてそんな僕らを温かく見守ってくれた地域の人たちがいたからこそできた一生の思い出であり宝物です。息子にも、子供にしかできないたくさんのことを、子供だから許されるイタズラをぜひ味わっておいて欲しいと思っています。

彼の名は「ダイナ」