慌ただしい日々が続き、気がつけば12月ももう終わり。この「蔵元便り」も全然更新することなく1年が過ぎようとしています。振り返って思い出すまでも無く、今年は簡単な言葉で済ませることができない数々の災難に見舞われた1年でした。私は地球から「自分は人間としてどう生きるべきか」と問われたような気がしました。以前にも書いた、少年時代の「ボク」が広島で感じた「自分の無力さ」、「当たり所のない怒り」ばかりを感じる毎日でした。
今日はクリスマスイブです。子どもたちに頼まれたケーキは先程買ってきました。ケーキを見て喜ぶ子どもたちの姿を想像しながら、ちっぽけな幸せを感じる自分が可笑しくてなりません。贅沢な料理がなくたって、高いシャンパンがなくたって、子供たちの笑顔が私にとっては最高のプレゼントです。サンタさん、今年もありがとう。
私はクリスマスが近くなると知らず知らず口ずさんでいる歌があります。かろうじて80’sブリティッシュポップス世代に引っかかっている私(ちなみにスーパーカーブームもかろうじて覚えている世代)にとってはとても思い出深い曲です。
Do They Know It's Christmas? Band Aid
It's Christmastime; there's no need to be afraid
At Christmastime, we let in
light and we banish shade
And in our world of plenty we can spread a smile of
joy
Throw your arms around the world at Christmastime
But say a prayer to
pray for the other ones
At Christmastime
It's hard, but when you're
having fun
There's a world outside your window
And it's a world of dread
and fear
Where the only water flowing is the bitter sting of tears
And
the Christmas bells that ring there
Are the clanging chimes of doom
Well
tonight thank God it's them instead of you
And there won't be snow in Africa
this Christmastime
The greatest gift they'll get this year is life
Oh,
where nothing ever grows, no rain or rivers flow
Do they know it's
Christmastime at all?
Here's to you, raise a glass for everyone
Here's
to them, underneath that burning sun
Do they know it's Christmastime at
all?
Feed the world
Feed the world
Feed the world
Let them
know it's Christmastime again
Feed the world
Let them know it's
Christmastime again
クリスマスだ。恐れることは何もない。
光を受け入れ闇を消し去るのだ。
満ち足りた世界に喜びの笑顔を届けるのだ。
さあ、クリスマスの時、世界に手を差し伸べよう。
隣人の為に祈ろう。クリスマスなのだから。
幸せな人には難しいかもしれない。
でも、窓の外にも世界があるんだ。
不安と恐れがあり、流れている水は身をきるような涙の水だけの世界。
そこで鳴るクリスマスのベルは世の終わりを告げる。
今夜は神に感謝しよう。自分がそこにいないことを。
(注:作詞したボブ・ゲルドフ曰く本当の意味は「神よ力を貸してください」とのこと。何もできないことを
アフリカでは今度のクリスマスにも雪は降らない。
皮肉ってるらしく、難解な部分ですが、それをみごとに歌い上げたU2のボノはさすがです。)今年彼らが受け取る最高の贈り物は命。
ああ、何も育たない、雨も降らない。
こんな地で彼らはクリスマスの時だという事を知っているのだろうか。
さあ、みんなの為に乾杯しよう。
太陽の下にいる彼らの為にも乾杯
彼らはクリスマスの時を知っているのだろうか。
食糧を世界に。
食糧を世界に届けよう。
食糧を世界に。
彼らにクリスマスを知らせよう。
食糧を世界に。
またクリスマスが来る事を知らせよう。
当時の社会情勢など詳しい解説はインターネットで調べていただくとして、Band Aidという当時の(今もか?)スーパースターたちが勢揃いしたこの曲はこの歌詞と相まって、当時の(中1だったかな?)私の心に深く刻まれています。皆さん、今、もう一度この歌詞を見直して、「アフリカ」を「世界」を「食料」を、自分の中にある大事なもの、気にかけていることに置き換えてみてください。私たちがやるべきことが見えてくるはずです。「コイツ、頭おかしいんじゃないか?」って思われるかも知れませんが、せめてクリスマスくらい世界中の子どもたちが笑顔でいられる、そんな世界になってほしいものです。
今年ももう終わり。皆さんには大変お世話になりました。2012年も何卒よろしくお願い申し上げます。あっ、そうそう、今年も美味しい新酒ができました。こちらもよろしくお願い申し上げます。
(本業を忘れんなよ、バーカって声が聞こえそう・・・)