Q:ちりめんは重いほうがいい生地?
A:確かに同じ条件で織ったちりめんであれば、使用原料である絹糸の使用量が多いほうが高価な生地になるでしょう。しかし、たとえば規格寸法自体(幅、長さ)が違う場合などは、重さだけでは比べられません。
 そして一番大切なことは、織物にはちょうど良いヨコ糸とタテ糸の密度があり、そのバランスが崩れると、いい生地とはいえないのです。たとえば、特にヨコ糸密度が濃いすぎると十分な空間が確保されずに、思うようなシボ立ちが得られなかったり、ちりめん独特の柔らかさが失われてしまったりします。(詳細はこちら)
 ちりめんは良い原料を使用することはもちろん、ヨコ糸とタテ糸の太さ、撚りの強さ、糸密度、糸張力など、全てがバランスよく設計されてはじめて、よい生地になるのです。たとえば、重めの生地を作るためには太い糸を使用し、それにあわせた糸密度を設計しなければなりませんし、軽めの生地を作る場合も同じことです。それを、単に重めの生地をつくる為によこ糸密度のみ密にしてしまったりすると、バランスが崩れて生地が硬くなり、オレやシワの原因になったりするのです。
Q:御召し生地ってどんなもの?
A:御召しとは、一般に御召し緯(おめしぬき)を使用した先染めの織物、またはたて糸よこ糸すべて先練りの織物のことを言うようです。つまり、ちりめんのように、生地を織り上げてから精練する後練りではなく、糸の段階で精練し(先染め織物は糸を精練したものを更に染色して)織り上げたものを言います。
 御召し緯(おめしぬき)とは先練り織物、先染め織物に使う強撚糸で、簡単に言うと、ちりめんの場合は強撚糸の撚りをセリシンで止めていたものを(詳細はこちら)、お召し緯は、精練した糸にでんぷんを主体としたお召糊を含ませ、そのお召糊によって撚りをとめているのです。
Q:三眠蚕の糸はどんなもの?
A:蚕は卵からふ化してしてから熟蚕になるまでに数回脱皮します。この幼虫脱皮の回数は眠性と呼ばれています。脱皮の回数は4回のものが普通ですが、品種により3回のものもあり、これを三眠蚕と呼んでいます。
一般的な4齢の繭の繊度は2.8〜3.1デニール程ありますが、三眠蚕は三眠で繭を作るため、蚕はもちろん繭自体も小さく、したがってそれから採れる糸の繊度も1.8〜2デニールと細いものになります。
 通常21デニールの生糸は、普通繭では7粒ほどの繭を併せて作るのに対して、三眠蚕では10〜11粒必要とします。細い糸を沢山使って生糸にするので、繊度ムラも節も少なく、しなやかで染めつきの良い織物になります。