●まずは山で広葉樹の木を伐りだします

ただ無造作に木を伐るのではなく山の管理をしながら木を伐っています。
現在、神鍋の里山(※注1)は高度経済成長の並に押され管理が放棄されて40年程経ち
とても荒れています。
神鍋白炭工房では、山の木を切り自然を管理することを同時に行い自然の営みを助け、
間接的に環境保護に携わっています。
自然の落葉樹は樹齢20年前後で計画伐採する事により里山が新陳代謝され、永続的に
酸素供給が活発(※注2)な若樹で覆われます。


落葉樹の若い木であればを切っても写真のように萌芽(※注3)し、すぐに大きくなり再生
しようとします。樹齢40年ぐらい経った木はなかなか再生しません。
里山の循環はたえず山の木選抜して切り管理しなくてはなりません。炭焼きはそんな木の
切り方をしています。
樹齢20年程度の楢(ナラ)の木が最適なのですが、現在山にある古い木から優先に伐り
山を若返らせています。
ナラ以外その他いろいろな広葉樹を炭材にします。時には針葉樹も使います。
●炭材をこしらえます
切り出した木を炭窯の高さに合わせ一定の長さに揃え太い物は割ります。
昔の炭焼きさんは全てヨキ(斧)を使い手で割っていましたが今では機械で割ります。

●炭窯に炭材を入れます。
入り口から炭材を放り込み二股でそれを起こしながら奥から詰めていきます。
奥にはまっすぐの材料を込め、手前にはやや曲がった物を入れます。
(通常は窯出し後、窯が熱いうちにすぐ次回の炭材を込めていきます。)

●口炊きをします。
炭材を込めたら入り口を大部分フタして、薪を燃やし窯の温度を上げます。

●炭化させます
窯の温度を上げていきおよそ350度ぐらいで炭化が始まります。
煙の色と、臭いで炭化に入ったことを見極めたら次に、空気穴を指の太さぐらいの穴を
数カ所あけてフタをします。
その後は自発的に温度を上げ炭化が継続して行われます(自発炭化といいます)
窯の中は暗闇です。けっして炎はありません。
●練らします(精錬)
材料の成分の炭素純度が上がり炭が焼けあがったのを煙の色とか臭いとかで見極めます。
窯の口を少しずつ広げ酸素を送り込みます。
すると中の炭が真っ赤に燃え上がり、材料に残っている木のガス成分が燃え窯の中はおよそ
1000度以上に成ります。この行程をじっくり行い炭を焼き締めます。

●窯出しします。
精錬が釜口から順番に出来るので徐々に窯の中の炭の状態を見極めながら少しずつ
エンブリという道具で引っかけて出していきます。




●スバイをかけ、消火します。
真っ赤に焼けて出てきた炭をまとめて窯の脇の方に集め、灰と山土を混ぜて作ったスバイを
かけ消火します。


●灰の中から炭を掘り出します。
窯だしの翌日に冷めた炭を掘り出します。
その時出された炭は灰をかぶっているので白く、それで”白炭”と言います。
●選別して規格に分けます。
形状によって丸、割、込、荒、小荒、粉、枝、細、株と仕分けます。
焼け具合によって、上、中、並と仕分けます。



海外の炭と日本の炭のはなし
今、海外では過ぎた山林の伐採が山を丸裸にし砂漠化をすすめております。
輸出するために大量の二酸化炭素を出す船上輸送で運びます
炭の質においても、精錬の未熟なものが大半で、ガスの残留があり、炎がでます。
価格の安い中国産備長炭においても炭は堅いですが大方が精錬が未熟です。
いまでも日本の白炭は世界の最高水準です。
日本の山林の状況は管理が放棄され荒れに荒れています。そんな、中で自然を活かす炭焼きが
山の木を伐ることによって、山が若返り水が綺麗になり地球環境が守れます。
皆さん是非、国産の炭を使いましょう。