ヒューズ

ヒューズとは、電気回路の電線および機器を保護する代表的な過電流保護装置です。

ガラス管ヒューズ、筒型ヒューズ、栓型ヒューズなどがあります。

主幹から分岐する回路には、電気設備技術基準に従い、
原則として分岐点から3m以内に過電流しゃ断器を設ける必要があります。

一般的には、配線用しゃ断器(MCCB)、漏電しゃ断器(ELCB)、サーキットプロテクタ(CBE)を設けますが、
電動機の主回路から分岐する制御回路などには、ヒューズを用いることが多いです。

この場合、ヒューズを、両切りとするか、片切りとするかは、
つぎの考え方により、設計します。

電気設備技術基準に従い、原則としてヒューズは各極に設ける必要があります。

ただし、中性線または接地相には、ヒューズを設けてはいけないと定めてあります。
(接地相にヒューズを設けると、ヒューズ断のときに、接地の機能がなくなります。
 また、中性線にヒューズを設けると、ヒューズ断のときに、異常高電圧が機器に印加されてしまいます)

単相100Vの場合は、片側の相は接地されています。
この場合、接地相には、ヒューズを設けません。

三相200Vの場合は、変圧器二次側の「U相」「V相」「W相」のうち、「V相」が接地されています。
この場合、「V相」から分岐する回路には、ヒューズを設けません。

三相400Vの場合は、変圧器二次側の中性点が接地されています。
したがって、分岐する場合は、各極にヒューズを設けなければなりません。

単相200−100Vの場合は、変圧器二次側の中性点が接地されています。
中性線には、ヒューズを設けません。

まとめると、下図のとおりとなります。
ヒューズを設ける場所

接地については、こちらも参照ください。

ヒューズを選定する場合、定格電流のほかに、定格しゃ断容量も考慮しておく必要があります。
定格しゃ断容量の決定に当たっては、こちらを参照ください。